第一回の特集は「マリアージュ - 料理とワインの相性について -」
料理とワインを組み合わせると聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか?
「肉には赤、魚には白」
有名な考え方ですね。
さらにここに、ソムリエのウンチクが付いて「テイスティング」と並んで
ワインを難しいものにしている要素でもあります。
実はこれも、コツさえつかめば難しいものではありません。
ここで紹介している内容をつかめれば
レストランで自身を持ってワインを注文できるようになります!
早速そのコツをお伝えしましょう。
「料理とワイン、それぞれの味を思い出す」
「それぞれの足りない味わいを補える相手を選ぶ」
これだけです。
ここでポイントになるのは「足りない味わい」と、「味わいを補える」です。
少し難しいように聞こえるかもしれません。
でも実は誰でもやっていることで、難しいことはありません。
「料理を作っているときに、味見をして、味が足りないから塩を足す」
「餃子が脂っこいから、醤油に酢を足す」
どうですか?いつもやってますよね(^−^)
同じように料理の調味料にワインを足すイメージです。
ではどの味わいが何を補ってくれるのでしょうか?
そこで役立つのが、イタリアのワインスクールでも使われている
「メルカディーニさんの方法」です。
この方法は、「ワインと料理それぞれを、上下さかさまの三角形のグラフに
ポイントを付けて評価して、そのグラフを重ねたときの形が真円に近いほど相性が良い」
というものです。
私は、ここに私なりのアレンジを加えて考えるようにしています。
呼びやすいように名前を付けておきましょう。
メルカディーニさんの分析方法に、私のアレンジを加えたので...
メルシン分析!
ネーミングセンスがないのは置いておいてくださいねδ(⌒〜⌒ι)
メルシン分析では、「味の5大要素」(甘味、旨味、酸味、塩味、苦味)をベースに評価します。
下図のように、ワインと料理それぞれに軸を取ります。
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ポイントの付け方は十人十色。かなり違ってきます。
あなたが今までに食べてきたもの、飲んできたものの中で、一番味わいのバランスが取れている
と思うものを、平均(真ん中の値)として考えてください。
それに比べて、今回評価する料理、ワインはどんなバランスを持っているのかを考えます。
「ちょっと塩味が強いかな」
「もうちょっとジューシーな方が好きだな」
といった具合です。簡単ですよね!
つまり、一番好きな料理とワインのグラフを重ねると、
プロットした値をつなげば真円が描けることになります。
つぎは、この円に色をつけてみましょう。
色を作るのは「風味と香り」です。
香りと色の組み合わせは、口に含んだときのあなたのイメージで作りましょう。
「魚の塩焼き」 に 「薄い黄色」
「ステーキ」 に 「こげ茶」
「ミックスサラダ」 に 「緑」
「軽い赤ワイン」 に 「鮮やかな赤」
「重い赤ワイン」 に 「赤紫」
「軽い白ワイン」 に 「黄緑」
「重い白ワイン」 に 「オレンジ」
のようなイメージです。
上に挙げたのは私のイメージですが、あなたは違う色を連想するかもしれません。
これが、味の好みの違いに当たります。
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そして、料理とワイン二つの色を混ぜ合わせたのが相性を表す色合いです。
混ぜ合わせた色合いがあなたにとって「きれい」と思える色であれば、
二つの相性はばっちり!という考え方。
きっと、あなたの「きれい」と思う色と、私の思う色は違うものでしょう。
つまり、人それぞれに「最高の相性」は違うものです。
だから見つけ出すのが難しいんですよね(;´▽`A
でも、他の人と同じきれいを見つけられたときの感動はすばらしいものです!
無限の組み合わせの中から見つけ出した、共通の「きれい」。
運命的なものを感じたりすることもありますよ(^−^)
続いて、メルシン分析では「味の濃さ」を、「色の濃さ」に当てはめます。
料理とワインを混ぜ合わせた色合いが「きれい」であっても、
片方が濃すぎたり、薄過ぎたりしては台無しです。
あなたの好きな透明感をイメージしましょう!
最後に「辛味」です。
辛味は味を引き締めてくれます。
メルシン分析の円で言えば、円の「ふちのくっきりさ」に当たります。
「きれい」な色合いと透明感でも、辛味が全く無かったらその印象はぼやけてしまいます。
逆に辛味が強すぎたのなら、せっかくのきれいな円も壊れてしまいますよね。
適度な辛味も大切な要素です。
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これで分析は終了です。
どうでしたか、きれいな円のイメージは出来たでしょうか?
これが、今までカメリエーレ時代に体で覚えてきた相性の考え方です。
これを、シェフが作ったメニュー全てに対応させて考えるんですよ。
結構大変ですよねδ(⌒〜⌒ι)
そこで、もっと簡単にばっちりの相性を見つける方法を紹介します!
それは、
「料理とワインの産地を合わせる」
です!
よく聞くテクニックですね(^−^)
でも本当は、ここに一つの条件が加わって、本当の意味を持ちます。
※伝統的なものに限る
食事と一緒に飲むワインは、よく食べられる料理があれば、
それに合う味わいが好んで造られます。
そして、長い歴史を経て、その中でも
万人に認められる相性のものが生き残ってきたんです!
相性が悪いわけがありませんよね(^−^)// パチパチ
伝統的なものに限られてはしまいますが、歴史に支えられた相性は確実です。
そして、ここにメルシン分析を加えたら、怖いものはありません!
レストランで自信を持って注文しましょう!
「今日のメインディッシュにあわせて、伝統的な組み合わせを試してみたい。何が良いかな?」
「霜降りの国産和牛サーロインのステーキ?
じゃあ、すこし酸味とアルコール感が強い、引き締まったタイプの赤がいいな!」
特集第一回はいかがでしたでしょうか?
私個人の考え方を説明しているので、分かりにくい部分もあったかと思います。
そんなときは気軽にご連絡ください。あなたからのご感想、ご質問を楽しみにお待ちしております。
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プロとしてワインに携わってきた私の体験談です。 ワイン選びのお手伝い、造り手の情報から、 レストランの裏事情、上手な使い方まで盛りだくさんの内容です。
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