アンティノーリ Antinori
ピエモンテのアンジェロ・ガイアに対して、トスカーナを牽引したのはピエロ・アンティノーリさんです。
アンティノーリはなんと、1385年から600年も続くワイン貴族。
ピエロが関わるようになった1962年の時点で100万本のワインを生産する大手でした。
大学では経済学を専攻していましたが、学生時代から夏休みなどを利用してボルドーの著名な醸造家エミールペイノーなどの元で修行も積んでいました。
4年後の66年からは会社の全てを任され、エノロゴのジャコモ・タキスさんと一緒にワイン造り、マーケティングに斬新な試みを重ねていきます。
いとこのニコロ・インチーザ公爵の趣味で造ったワインを世界的に有名にしたのも、このピエロさん。サッシカイアからヒントを得て造られたティニャネッロ(71〜)、ソライア(78〜)は、アンティノーリを代表するワインです。
キャンティの造り方にも疑問を持っていたピエロさんは、「ティニャネッロ」というワインで、サンジョベーゼをフレンチオークのバリックで熟成させ、外国種のカベルネ・ソーヴィニョンとブレンドするという新しい手法を試みました。
サンジョベーゼは、トスカーナ州で遠い昔から育てられてきた伝統的なブドウ品種です。
長い歴史を生き抜いてきただけあって、素晴らしいワインを生むブドウなのですが、醸造技術が発達していなかった頃は「じゃじゃ馬」としかいいようないブドウでした。
サンジョベーゼの固いタンニン(渋みの成分)から、本当の実力を引き出すことが出来なかった時代には、このティニャネッロの手法は画期的なものでした。そして今では、高い品質のワインを生む方法として世界中に知られています。
一方ソライアは当初、カベルネ・ソーヴィニョン100%で造られていました。その品質の高さで世界的でもトップクラスの評価を受けてのですが、ピエロさんはこれに満足できず、
「トスカーナのアイデンティティーが足りない」
と言って、造り方を変えてしまいます。外来品種のカベルネ・ソーヴィニョンに加えられたのは、トスカーナのアイデンティティーそのもの、サンジョベーゼでした。
丁度反対の発想となったこの2種類のワインは、世界中で認められアンティノーリの名前を不動のものとしています。そして後に、これらのワインは「スーパータスカン」と呼ばれるようになり、多くの生産者の追随を生みました。
ピエロ・アンティノーリの改革は新しいスタイルのこれらのワインに留まらず、当時主力であったキャンティにも及びました。最新の技術をどんどん取り込み、論理的な方法でワイン造りを続けます。白ぶどうがキャンティの品質の足かせになっていると気づいた彼は、70年代半ば混醸を取りやめてしまいます。これは、他の生産者より5年は早い決断でした。
そして、まだまだ続く改革は他の地域にも及びます。サッシカイアを生んだボルゲリではベルベデーレというカンティーナを興し、濃厚でやわらかい味わいのワインを生産しています。
さらに、オルヴィエートのカステッロ・デッラ・サーラで新スタイルの白ワイン。チェルバロ・デッラ・サーラと言うワインなのですが、このワインには大変お世話になりました。
レストランでグラスワインとしてチェルバロを出していた時期があったのですが、「白ワインは軽くて酸っぱいから苦手」とおっしゃられるお客様にお勧めし、一ヵ月後には、何十人もの方々がチェルバロを飲みにご来店いただけるようになりました。 あなたも、白ワインに良いイメージをもてないようでしたら、ぜひチェルバロを試してみてください。今までとは違う白ワインの一面を覗けますよ(^ー^)ノ
現在ではピエロさんの改革がスタートしてから40年が経ち、アンティノーリは1500万本を生産する一大国際企業となりました。
生産量が15倍にもなっています。一社でこの生産量を維持するのは尋常じゃないんです!イタリアワインはアンティノーリに支えられているといっても大げさではありません。アンティノーリのワインはイタリアそのものです。
アンティノーリはなんと、1385年から600年も続くワイン貴族。
ピエロが関わるようになった1962年の時点で100万本のワインを生産する大手でした。
大学では経済学を専攻していましたが、学生時代から夏休みなどを利用してボルドーの著名な醸造家エミールペイノーなどの元で修行も積んでいました。
4年後の66年からは会社の全てを任され、エノロゴのジャコモ・タキスさんと一緒にワイン造り、マーケティングに斬新な試みを重ねていきます。
いとこのニコロ・インチーザ公爵の趣味で造ったワインを世界的に有名にしたのも、このピエロさん。サッシカイアからヒントを得て造られたティニャネッロ(71〜)、ソライア(78〜)は、アンティノーリを代表するワインです。
キャンティの造り方にも疑問を持っていたピエロさんは、「ティニャネッロ」というワインで、サンジョベーゼをフレンチオークのバリックで熟成させ、外国種のカベルネ・ソーヴィニョンとブレンドするという新しい手法を試みました。
サンジョベーゼは、トスカーナ州で遠い昔から育てられてきた伝統的なブドウ品種です。
長い歴史を生き抜いてきただけあって、素晴らしいワインを生むブドウなのですが、醸造技術が発達していなかった頃は「じゃじゃ馬」としかいいようないブドウでした。
サンジョベーゼの固いタンニン(渋みの成分)から、本当の実力を引き出すことが出来なかった時代には、このティニャネッロの手法は画期的なものでした。そして今では、高い品質のワインを生む方法として世界中に知られています。
一方ソライアは当初、カベルネ・ソーヴィニョン100%で造られていました。その品質の高さで世界的でもトップクラスの評価を受けてのですが、ピエロさんはこれに満足できず、
「トスカーナのアイデンティティーが足りない」
と言って、造り方を変えてしまいます。外来品種のカベルネ・ソーヴィニョンに加えられたのは、トスカーナのアイデンティティーそのもの、サンジョベーゼでした。
丁度反対の発想となったこの2種類のワインは、世界中で認められアンティノーリの名前を不動のものとしています。そして後に、これらのワインは「スーパータスカン」と呼ばれるようになり、多くの生産者の追随を生みました。
ピエロ・アンティノーリの改革は新しいスタイルのこれらのワインに留まらず、当時主力であったキャンティにも及びました。最新の技術をどんどん取り込み、論理的な方法でワイン造りを続けます。白ぶどうがキャンティの品質の足かせになっていると気づいた彼は、70年代半ば混醸を取りやめてしまいます。これは、他の生産者より5年は早い決断でした。
そして、まだまだ続く改革は他の地域にも及びます。サッシカイアを生んだボルゲリではベルベデーレというカンティーナを興し、濃厚でやわらかい味わいのワインを生産しています。
さらに、オルヴィエートのカステッロ・デッラ・サーラで新スタイルの白ワイン。チェルバロ・デッラ・サーラと言うワインなのですが、このワインには大変お世話になりました。
レストランでグラスワインとしてチェルバロを出していた時期があったのですが、「白ワインは軽くて酸っぱいから苦手」とおっしゃられるお客様にお勧めし、一ヵ月後には、何十人もの方々がチェルバロを飲みにご来店いただけるようになりました。 あなたも、白ワインに良いイメージをもてないようでしたら、ぜひチェルバロを試してみてください。今までとは違う白ワインの一面を覗けますよ(^ー^)ノ
現在ではピエロさんの改革がスタートしてから40年が経ち、アンティノーリは1500万本を生産する一大国際企業となりました。
生産量が15倍にもなっています。一社でこの生産量を維持するのは尋常じゃないんです!イタリアワインはアンティノーリに支えられているといっても大げさではありません。アンティノーリのワインはイタリアそのものです。
Antinoriのワイン情報
ワイン名 | ブドウ品種 | 熟成方法 |
---|---|---|
Solaia ソライア | カベルネ・ソーヴィニョン サンジョベーゼ カベルネ・フラン | バリック |
Tignanello ティニャネッロ | サンジョベーゼ カベルネ・ソーヴィニョン カベルネ・フラン | バリック |
Guado al Tasso グアド・アル・タッソ | カベルネ・ソーヴィニョン メルロ シラー | バリック |
Badia a Passignano バディア・ア・パッシニャーノ | サンジョベーゼ | 大樽・バリック |
Peppoli ペッポリ | サンジョベーゼ | 大樽 |
Pian delle vigne ピアン・デッレ・ヴィニェ | ブルネッロ | 大樽 |
Santa Cristina サンタ・クリスティーナ | サンジョベーゼ メルロ | ステンレス・大樽 |
Tenute Marchese Antinori テヌーテ・マルケーゼ・アンティノーリ | サンジョベーゼ カベルネ・ソーヴィニョン | バリック |
Villa Antinori ヴィッラ・アンティノーリ | サンジョベーゼ カナイオーロ | 大樽・バリック |
Scalabrone スカラブローネ | カベルネ・ソーヴィニョン メルロ サンジョベーゼ | ステンレスタンク |
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